blogでインドビジネスニュース速報-弁護士が見たインドの今

日本人弁護士が気になった、新聞報道に基づくインドの最新の動きをお届けします。

タグ:金融

http://www.hindustantimes.com/News-Feed/BusinessBankingInsurance/Banks-shy-away-from-consumer-goods-loans/Article1-954835.aspx

記事によれば、耐久消費財への銀行へのローン残高は、半年前より20%縮小し、代わりにNon Banking Finance Companies(NBFC)のローンが伸びているようです。上記銀行ローンは無担保で金利が高いため、弁済が滞ってしまう確率も高いようで、銀行もローンを渋りがちのようです。銀行の担当者は、家電の価格の下落がローン残高の縮小と見ているますが、他方、NBFCの耐久消費財へのローンが伸びているため、おそらくは 銀行からNFBCへ、ローンの需要がシフトしている様子。ちなみに、NBFCは、消費者からの金利をゼロとし、家電製造業者から販売にリンクした支払いを受けるという仕組みもできるため、消費者から見ると、魅力的なものと思われます。(その分そのまま、商品の価格に転嫁されていたら意味がないんですが、おそらくプロモーション的な値引きはしているかと)

ちなみに、NBFCのうち、ローンなど一定の類型のみを行うものは政府承認なしで100%外資も参入可能です。聞くところによると、まだあまり同業者も多くないとか。一方、日本ではこういう金融の仕組みって、色々ありますよね。日本企業のチャンスです!!

http://economictimes.indiatimes.com/news/economy/finance/banks-plan-to-drag-finance-companies-of-car-makers-to-cci/articleshow/16945204.cms

インドでは最近、トヨタを含む外国の高級車メーカーを中心に、各自動車メーカーが購入者向けの自動車ローンを付けられるノンバンクのエンティティ(Non Banking Finance Company:NBFC)を自前で用意し、セット販売しているようです。これに対し、このような取り扱いが一般の金融機関がローンを提供する機会をを排除しているとして、日本でいうところの公正取引委員会に提訴することを検討中、という報道です。自動車会社の提供するローンは、市中の一般のローンの金利10-12%(日本の感覚からするとものすごい金利ですね。。。)より2%ほど安く、これ自体をみるとユーザーにもメリットがあるのですが、金融機関サイドは、消費者の選択の機会が失われている、との主張を考えているようです。

話はややそれますが、インドでは、日本では一般的なローンやリース、クレジットやプリペイドカードなど、様々な金融の仕組みが未発達で、比較的原始的な形で取引が行われているとされています。日本の金融関係の各社にとっては、チャンスといえそうです。

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